still crazy after all these years



なんとなく

結論は私が無教養だっていう話なので、まぁそのへん生ぬるい目で読んでほしいんですが。

「リベラル」 という言葉を、私は漠然と褒め言葉と感じている。
「あの人はリベラルだから」。 それはつまり、あの人は頭がいいから、に近いニュアンスだと受け止める。

いや、正しい意味がどうとか、そのときどきにどう翻訳するかという話じゃなくて、あくまでもイメージとか語感の話。 それもはっきり具体的にそう結びつけてるわけじゃなくて、心の中のボキャブラリーをぼんやり 「プラスの言葉」 と 「マイナスの言葉」 に分けたとき、「リベラル」 は常にプラスのほうに入っている、というような。 無意識のうちに。
多分 「リベラルアーツ」 に引きずられて、「リベラル」 単独に対しても 「教養」 の連想を重ねてるんだと思うけど。

もう少し顕著なのは、「民主的」、それから 「自由」(liberal じゃなくて free のほうの)。
この言葉にもプラスの色がついていることが多い。言う・書くときも、聞く・読むときも。
独断はやめて、民主的に決めましょうよ (それが出来ないなんて、あなたは横暴なのね)。
押しつけはやめて、自由に生きましょうよ (それが出来ないなんて、あなたは強情なのね)。
・・・みたいな。
(政治的スタンスの話じゃないです。 まぁ突き詰めていけば多分そういう意識について議論は広がるでしょうけれど、今はあくまでぼんやりした語感の話であって、特に日本の政治うんぬんの話ではないので、どうかそこはあしからず)


言葉に対して全く何のイメージやニュアンスも持たなかったら、それはそれで会話が成り立たないわけで、解釈に色がつくことが悪いとは思わない。 あと 「確信犯」 「敷居が高い」 みたいに、本来の意味とは違うニュアンスがわりと一般に使われやすい言葉は、もちろん状況にもよるけど、誤用の意味で使うことが絶対悪いとは思わない。 辞書的な意味を伝えることよりも、その言葉がかもす語感や雰囲気を伝えることのほうが、その言葉を使う目的であるという場合もあるしね。


何が言いたいのかというと。

今読んだりしている資料は、「リベラル」 「民主主義」 「自由」 という言葉が、明らかにマイナスの語感をまとって使われている。 それに対してぼんやり違和感を抱く自分がいて、いかにそういう言葉に色をつけているか実感している。
誤解のないように説明すると、民主主義を否定する主張に対して違和感を抱くかどうか、ではない。 私が自分の持つ言葉の語感に引きずられて、うまく文脈を汲んで読みすすめられない、という話。 ぼーっと読んでいると、「彼は民主主義で」 みたいな文章を、無意識のうちに 「ちゃんとした人間で、進歩的な考えの持ち主で」 みたいな受け止め方をしちゃうなぁ、と。 その資料ではそういう意味ではないのに。

たとえば 「女性=母性がある、謙虚である」 とか 「家族愛=絶対的によいもの、崇高なもの、無償のもの」 みたいな話には、「もちろんそういうこともあるけど、そうじゃないこともあるから、そうであるという認識を絶対的な大前提にされるのはちょっと」 と感じるのに (文脈としてその前提をこちらも呑んでいることもあるから、そういうときは違和感を持たないし、そうでなくたって別にことさら目くじら立てるつもりなんかないけど)、自分自身が無意識にプラスだけで見ている言葉をそうでない前提で読むのは難しいなぁ、と。

要するに、言葉は難しくてよくわかんない。 言葉がわかんないだけじゃないけど。
例によってしれっとエントリ引っ込める可能性もあります。



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7/20の作業記録
 案件J:6枚訳す。
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by yumi_in_the_rye | 2016-07-21 16:49 | 記録 | Comments(4)
Commented at 2016-07-23 00:26 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yumi_in_the_rye at 2016-07-23 01:46
いつも丁寧なご指導のコメント、ありがとうございます!自分の読解力のなさのせいで、本1冊読むのも苦労しております。いただいたアドバイスを参考にがんばります。応援の言葉をいただき感激です。
Commented at 2016-07-23 02:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yumi_in_the_rye at 2016-07-24 20:10
わざと言葉の意味を逆にする、というコメントをいただいて、「本当に博識ですね!」と書いたら嫌味と受け止められてしまわないだろうか、と思うととても怖くて、コメントのお礼が遅くなってしまいました。申し訳ございません。でも、「ネトウヨ」とか「パヨク」とか(←知りませんでした)、サッカレーとか、本当に多彩で幅広い知識をお持ちで、尊敬の念を抱きます。教えてくださってありがとうございます。

LoveとHateが表裏一体なのは・・・英語の性質というより愛と憎悪という心そのものの性質かな、と思います。とても興味深いです。「虚栄の市」は未読&未見なので(無教養で申し訳ありません)遠からず読みたいと思います。教えてくださってありがとうございます。

いつも丁寧なご説明をいただき、お礼申し上げます。
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