still crazy after all these years



世界は傾いている

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そう考えた瞬間、疑いようのないひとつの真実が目の前に浮かび上ってきた。世界は傾いているのだ。 「進んだ」 とか 「西の」 などと呼ばれてきた北側の国々から、中国、インド、インドネシア、ブラジル、その他中東、さらにはアフリカをも含む急成長中の国々へと、経済の中心がシフトしている。 技術や経営ノウハウや資本は西から東へ、つまりはアメリカと西ヨーロッパから日本へ、韓国へ、そしてアジアの勢いある国々へと伝わっていくというのが、これまで数十年間の標準的な見方だった。しかしこんにちでは、その流れが主に北から南へと動いている。

富は北から南へ動き、雇用も北から南へ動いている。 大小を問わず、地球の南側で生まれた企業には、強烈な起業家的野心がある。多くは二桁成長を叩きだし、母国に雇用と繁栄とをもたらしている。 規模を広げ、あらゆる側面から北側の企業に挑んでいる。 彼らが絶大な勢いを我がものにしている一方で、伝統ある大手企業――数十年にわたって支配してきた企業も――のほうは、一桁台前半から半ばの成長率を守るのがやっとという状態。 変化を起こしているのは南だ。 それを不安に感じるのは北のほうだ。


「世界は平らだ」 とフリードマンが書いたのは2005年。 そして2013年に出た著著で、ラム・チャランは 「世界は傾いている」 と述べる。 こんな衝撃的な提言から始まる本作は、しかし、新興国の勢いある台頭を紹介するだけの本ではない。
ビジネスの発想を根本的にシフトし、距離と時間の捉え方を大きく転換して、ヒト・モノ・カネを全く新しい方法で獲得・活用していく道を見出せる企業でなければ、この激動する経済では生き残っていけない。旧態依然の現状維持ではやっていけない。 だが、柔軟なパラダイムシフトができるなら、傾いた世界は転がり落ちそうな恐ろしい場所ではなく、むしろ幅広い機会が待つ胸躍るフィールドだ。

新興国に関連するかどうかにかかわらず、今とこれからのビジネスと経済を考えるにあたって、本書はきっと興味深く読める一冊だと思う。
私の経験値としても、この本を訳せたのは本当に大きかった。 そういうわけで、今年の1冊目、通算で26冊目。 『これからの経営は「南」から学べ 新興国の爆発的成長が生んだ新常識』、本日発売です。

この本が出て、とても嬉しい。 どうぞよろしく。





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by yumi_in_the_rye | 2014-04-22 10:19 | 訳した本 | Comments(0)
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