still crazy after all these years



2012年に観た映画 (後半)

後半です。







51. フェリスはある朝突然に
こういう映画を作れる「ゆるさ」っていいよね。アメリカに限らないけれど、高校生がのうてんきにばかである、というテーマを何のてらいもなく描ける時代は、残念ながら終わってしまったのかも。悩みを描くばかりがリアルとも限らないのに。

52. プラトーン
チャーリー・シーンの目にもう少し狂気がほしい、と思う。最後の最後までまっすぐすぎて、それはそれで、この映画が描く戦争と社会の病理を感じるけれど。しかしデフォー、かっこいいなぁ。

53. JAWS
テレビで何回も何回も観てるんだけど、実はちゃんと通して観てなかったかも、サメの目がかわいい。この手の後継作品には必ずつきものの余計なエロがなく、そして思ったよりもグロくなかったことに新鮮な驚き。

54. コレリ大尉のマンドリン
ニコじいの恋愛物はどうしても感情移入できないんだけど、強さ/弱さを混沌として内包するペネロペ・クルスの演技には今回もぐっとくる。時代や環境がどうあれ、卑近なところで感じる愛情が人生の意味を決めるのだ、と思う。それは幸いでもあり、悲しみでもあり。

55. 相棒 劇場版Ⅱ 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜

56. 屋根の上のバイオリン弾き
これまで『熱いトタン屋根の猫』のあらすじとごっちゃにして記憶していたことを、恥ずかしながら白状いたします。

57. 銀河ヒッチハイクガイド
こんな面白いの知らなかったのかー!『ブレードランナー』『宇宙の旅』と並ぶ(正反対の位置で)SFの名作。色んなギャグの元ネタがここにある。翻訳者になるなら聖書を読めと言うけど、これとか『スタートレック』も押さえなきゃいけない”聖書”なんだろうなぁ。

58. 赤い靴

59. イン・ハー・スキン

60. 女はみんな生きている
途中でダレるか、と危惧させつつ、最後までぐいぐい引っ張っていくよくできた作品。いくつかのミスリーディングも秀逸。女が女のために(自分と、友情と、家族と)のために動くときの、この「ためらわなさっぷり」は、男のために走るときとはまた違う気がする。

61. CUT (西島秀俊の)
すごい。外国人が撮った日本の映画としては最高峰だと思うし、そうでなくても傑作。主人公は映画に何かを重ねてシネフィルなのではなくて、ただひたすらにシネフィル。彼の精神の苦しみやゆがみが、身体をいためつけさせることで、むしろ強さとなっているのがわかる。主人公が自分の体に映画を写すシーンが美しい。ぼこぼこになった男があんなにセクシーだなんて知らなかった(でも、あれだけ殴られたら喋れなくなると思うんだけど)。そして常盤貴子の表情と手の仕草が、放り出されたように浮いていながら少しの無駄もない。いや、これ、ほんと傑作。そのまま英語字幕で海外に出せるし(というか、そのように作ってあるし)、台詞やコマ割りをまったく変えずリメイクもできると思う。主人公はガエル・ガルシア・ベルナルがいいかも、と妄想中。

62. カクテル
何かが1周して最近はトム・クルーズがすごく好き。彼は幸せな役者だと思う。この映画、細かい粗を(演出にも、主人公の言動にも)つつきたくてたまらないんだけど、まぁいいか、と思わせる。これくらいバカでなければアメリケンなドリームなど追えないのだろうし。

63. カッコーの巣の上で
この手の作品はほんと怖くて見てられないんだよなぁ。

64. 華麗なるギャツビー
あれれ、小説とはずいぶんイメージが違うのね、知らなかった。ギャツビーの不器用でおろかな一途さみたいなものはほとんど見えてこない。彼および彼の周囲の享楽的な退廃のが汚らしく引き立つばかり。その解釈もいいけど俺のとは違うなぁ。

65. プロメテウス
『エイリアン・ゼロ』というタイトルにしなかった意図はわかるけれど、これはやはり失敗だと思う。エイリアン・シリーズの根幹に迫るストーリーとして見れば、あちこちの符牒が実に興味深く、お約束の展開にも期待感が高まる。
邦題とその売り出し方の最大の間違いは、「人類の起源を探る」という切り口で解釈していること。前述の通り、この映画は「エイリアンの起源を探る」であって、「人類の」ではない。どうしても「人類の」で始めなければならないのだとしたら、「人類はどこから来たのか」ではなく、「人類はなぜ、人類がどこから来たのかこれほどまでに知ろうとせずにはいられないのか」だ。特に、キリスト教によってその答えが出ている(と思っている)というのに。「証拠」を探しに行かずにいられないのは、自らの不信心の証とは思わないのだろうか。
そういう人間の矛盾と、そして、そういう人間の矛盾あふれる思惑などまるで意に介さない未知の生き物。それらが繋がっている、互いが互いの因果関係である、という、このメビウスの輪が絶妙に面白く、ぞくぞくする。そういう映画だと思ってみるものだと私は思う。


66. ガープの世界
原作を読んだのはかなり昔。こういう「これがテーマです、これが言いたいです」というのを出さず(and/or簡単に読みとれることなく)人生の悲哀を描く映画を楽しむ余裕が現代にはあるだろうか。と思う一方で、これって男版『キャリー』かも、などとも考えてたんだけど。

67. ハッカビーズ
豪華すぎるキャストが、力を入れすぎもせず抜きもせずに不条理コメディを演じる姿に、何だか尊敬の念を抱く。D・ホフマンが実はフランス人顔…。「実存主義探偵」のホフマンが語る「宇宙は1つの毛布である」という説は妙に説得力があるけど、それって実存主義なの?(笑)

68. キス☆キス☆バン☆バン
主人公が子守りをする彼の様子は単純な引きこもりと過保護のせいではないと思うけど、そこを掘り下げない構成があざとくなくてよい。ベタなコメディかと思いきやラストのWの悲劇は悲しいなぁ。銃撃戦かっこよいけど、そもそも主人公が老人に見えないところが難か。

69. キッズ・オールライト
性的指向性の違いとか、やや複雑な家族とか、そういう壁を乗り越えて成立している愛情はゆるぎないもの・・・と部外者は思いたがるわけだけど、実際には全ての愛情に全ての日常があって、誤解や傲慢や不器用とは無縁ではないわけで。要するに普通なのだ、と。

70. ウディ・アレンの重罪と軽罪
悲劇と喜劇は紙一重、というか、むしろ一重を超えた向こう側で描くほうが本来のほうの真実味が出る。

71. ガタカ
ブレードランナー系を例外として、映画の未来は「つるん」としたのが多い。衣装は光沢・無地が多くて、世界は清潔で無機質。人は(比ゆ的な意味で)体毛がない。E・ホーク、J・ロウ、U・サーマンは、まさにそんな感じながら、そこに身を収めきれないもどかしさが伝わってくる。

72. 虚栄のかがり火
最低のトム・ハンクスも最高だけど、それより、デパルマの撮り方は昔からずっと変わらないんだなぁ、と改めて思った。デパルマの映画に出るって、蜷川幸雄の舞台に出るような感じじゃないかとふと思ったんだけど、どうかな。

73. ギルバート・グレイプ
作品としてはそれほどいいと思わない。でも、デカプは当然として、注目すべきはジョニデの繊細な演技の方。彼は白塗りや黒塗りや故sチューム系ばかりやってないで、本当はああいうリアルな役柄をもっとやらなくちゃいけない、と思う。もったいなさすぎる。
この映画のデカプとジョニデの評価って、『17歳のカルテ』のアンジーとウィノナと同じかも。あの役をやればそりゃ評価される。でも本当の主人公のほうにあれほどのリアルさを出すほうが、実は並々ならぬ才能じゃないか、と。


74. バイオハザード リトリビューション
このキャラとこのキャラを、こんな絵で戦わせてみたい、というのを「全部いり」にした感じ・・・。ミシェル・ロドリゲス、普通にしてると結構かわいいんだし、 ラブコメとかやらせてあげたい。

75. スカーフェイス
ついゴッド・ファーザーのアナザーバージョンとして見てしまうので、そう思うと物足りないのだけれど・・・悪党の哀しみってやつをやらせると、パチーノ以上の役者はやっぱりいないんじゃないだろうか。ミシェル・ファイファー、ちょー色っぽい。

76. ビューティフルマインド
完全文系の私でも、数学をエレガントだ、と言う姿勢はとても好きなのだけれど、あれって別に比喩で言ってるわけじゃないんだろうなぁ。この映画にはかなり素直に心を揺さぶられたけど、ベタニーがクロウより背が高いのはちょっとびっくりした。
『アジャストメント』のときもそうだったけど、「山高帽」って、ああいう設定のキャラクターの「お決まりの小道具」なのかしら。山高帽を見た時点で、あ、なるほどね、と見抜ける「めくばせ」なのかも。


77. ビアンカの大冒険
こんな作りの粗い、できの悪い物語が、作品として許容されていたんですねぇ。

78. 恋人たちの予感
何かが1周してトム・クルーズをなぜか結構好きになったように、メグ・ライアンを好きになるまで、あと半周くらいで行けそう。

79. 禁じられた遊び
仮にリメイクしようと思えば、もっと刺さるような、あるいはもっと洗練した映像でいくらでも作れるだろうに、そうされないのはポーレットの天使には敵わないからなのだろう。今の子役のほうが絶対に演技はうまいけど、あれは天性すぎて、本人でも再現できなかったと思う。

80. クイルズ
本当はホアキンの堕ちていくさまが面白いはずなのに、J・ラッシュの怪演に押されて、発揮しきれてない気がする。それでも充分にイイのだけれど。エロとグロ、高尚と滑稽は紙一重。その一重はふと気づいたら越えているものらしい。C・ウィンスレット、K・ナイトレーに似てる。

81. オーシャン

82. ミッション:8ミニッツ
最後のオチと随所に挟まれる台詞を活かすためには、あれはパラレルワールドの設定でなければだめだと思うんだけど…つっこみどころはありつつ、ぐいぐい引き込ませる作品になっているのは、監督の技であると同時にギレンホールの持つ妙な真実味のおかげだと思う。
どうでもいいけど、タイムトラベル(正確にはそうじゃないけど)を管理する女性、誰かに似てると思ったら、岸田今日子さんだ。


83. クッキー・フォーチュン
ただのドタバタかと思いきや、ラストのひねりは秀逸。でも、あのラストにするならG・クロースの非道っぷりをもっと強調するべきだと思うんだけど。リブ・タイラーを初めてかわいいと思った。『ジュテーム・モワ~』のときのバーキンに似てる、つまりめちゃ好み。

84. ザ・ゲーム
邦題がB級すぎるけど、監督が目指したであろう効果に失敗しているせいで、図らずもこの邦題がぴったり。『クラッシュ』のような群像劇と『ユージュアル・サスペクツ』のような粋なサスペンスの融合を目指した・・・と思うんだけど残念ながらそれほど出来は良くないと思う。
でも、役者陣の顔ぶれは本当に素晴らしい。ティム・ロス、フォレスト・ウィテカー、ダニー・デビート、キム・ベイジンガーが、本来では共感できない役どころに奥行きを加えている。キム、今だにあんなにきれいなのに、手の皮膚がかさかさのしわしわ。それがすごくリアルではっとさせられる。


85. ゲッタウェイ (S・マックイーンの)
昨今のハリウッド映画を見慣れた者には明らかに冗長で垢ぬけなくてプロットも甘いのに、それでも「スタイリッシュで斬新」と言わずにはいられない、カッコいい映画!マックイーンがイイ男すぎる。ますます、今のD・クレイグにすごい似てる。

86. ゲッタウェイ (アレック・ボールドウィンとキム・ベイジンガーの)
キム、顔は絶対的に清純派なのに、どの映画でも行動はビッチで、それがばっちりカッコよくて、しかも惚れた男には一途。つまり不実な美女で、なおかつ貞淑で、それでいて決して醜女でないことは成立するのだ。私もキムを目指そう(や、訳者として!)

87. 激流
88. 告発
初めてK・ベーコンを観た映画が『インヴィジブル』だったから、私の中ではずっと「ケビン・ベーコン(笑)」の扱いだったんだけど、『激流』と『告発』を見てまじめに思うのは、彼は天才だわ。さすが世界中の人と3次でつながっている神だけのことはある(笑)。

89. コレクター (テレンス・スタンプの)
監禁ものって、どれも大体同じ展開になるけど(状況が限られているだけにそうならざるを得ない)これが原型なのかな。主人公の闇をもう少し掘り下げてほしい、と思うのは現代的なサイコサスペンスに慣れてしまったせいかしらね。音楽がうるさいのが残念。

90. コーヒー&シガレッツ

91. コンフィデンス
映画としても、信用詐欺のスリリングさとしても、イマイチ。最大の収穫はダスティン・ホフマンがゲスな悪役を演じるのを見られたこと! それなのに、アンディ・ガルシアが演じるもう1人のゲスなキャラとポジションも雰囲気もかぶってるのは、明らかに失敗でしょ。

92. 殺しのドレス
わっかりやすい犯人だなぁ、と思って見てたら、最後の最後で私の予想してた犯人とは違ってた(笑)。それにしてもエレベーターの殺害シーン、怖すぎ。私の家5階だけど、エレベーターなしでよかったぁ。 

93. サイダーハウス・ルール
アーヴィングの作品は、何と言うか、滂沱の涙が出るのではなく、じんわりと深く切なく胸にしみる。こう言うのを見ると、トビーがスパイダーマンに出たのはやっぱり失敗だった気がしちゃう。

94. ハワーズ・エンド
大昔に原作を読んだときは、すごく古風でセレブな世界として受け止めた気がするけど、むしろ韓流ドラマなみのドロドロで、いい意味で下世話というかくだらないというか。あちこち笑いながら観た。しっかし、古めのイギリス英語の早口がほとんど聞き取れない・・。

95. 3時10分、決断のとき
うーん、私の心にはあんまり響かない。男の哲学も父子の愛も、憎しみと友情も、「正解をなぞりました」って感じに思える。クリスチャン・ベールもラッシーもカッコいいけど。印象深いのは、ラッシーの部下が街の人々を殺戮に加担させたシーン。恐ろしいけど、すごい頭がいい。

96. 真夏の夜の夢 (クリスチャン・ベールとかミシェル・ファイファーとかの)
昔から思ってたけど、マジレス的な感想としては、パックのあの取り違えはひどいよね、傷つくよ。喜劇じゃないと思うんだよね・・・ハッピーエンドだからいいけどさ。

97. すべてをあなたに
音楽でスターを夢見る若者たち、という王道のモチーフはやっぱり強いね。トム・ハンクス、イヤなヤツを演じるならもう少し意地悪な方向に振りきれてほしいのに、思い切りが足りない気がする。

98. パンチライン
結局は女が芸を捨てて家庭に戻っちゃうという結論に違和感を抱かないのは、彼女が本当にやりたいことをやれているからだと思う。大事なことの優先順位は自分が決めればいいのよね。それにしても、トム・ハンクスにもこんな若造な時代があったのねぇ。

99. キャスト・アウェイ
話を盛り込みすぎて散漫で、どれも深く描ききれない・・・という評価になっちゃうと思うんだけど、それでも、無駄な場面があったとは思えない。いい映画だと思う。

100. ジョー、満月の島へ行く

101. ビッグ・リボウスキ

102. オーシャンと11人の仲間

103. 仕立て屋の恋

104. 007 スカイフォール

105. ホビット 思いがけない冒険

106. 地獄の黙示録
これを見ると、チャーリー・シーンが『プラトーン』にデアのは運命だったのだ、と思えてくる。チャーリー、なぜ辛抱してその方向性で報われるのを待たなかったんだ(笑)

107. SHAME ―シェイム―

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by yumi_in_the_rye | 2012-12-31 22:42 | 観た映画 | Comments(0)
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