still crazy after all these years



2012年に観た映画 (前半)

今年は資料として映画を観る仕事が多かったこともあって、気付いたら100本達成してた。 2012年に観た映画(基本的に初見のみ)、107本。 個人的なベストは、劇場で観たのでは『007』、DVDでは『美しい人』、『告発』、『CUT』、『SHAME』という感じ。

ホームプロジェクターを買いたい買いたいと言いつつ、機種を決め切れなくて未購入。 来年は自宅映画館の環境を整えて、もう少ししっとりとゆっくりと、映画を観るだけの時間を作りたい。
積ん読ならぬ「積ん見」だった映画リスト、「あ」から見て行くチャレンジは、今「し」まで来た。「わ」まで、多分あと2年かかるな。楽しみ。

そういうわけで、皆さま、よいお年を。






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1. ザ・ファイター

2. スウィニー・トッド
ジョニデが歌うのは初めてと知って、「そうだっけ?見たことあるような気がするけど」と思ってしまうのは、歌よりも「シザー・ハンズ」とビジュアルがかぶりすぎるせいか。
というか、「スウィニー・トッド」って「シザーハンズ」の続きかも。村人に追われてウィノナと離れさせられたジョニデが、人殺し理髪師になって帰ってくる・・・みたいな。


3. 17歳のカルテ
誰もが必ず経るはずの、普遍的な異常。思春期に誰もが感じるはずの自分、大人、現実、社会に対する違和感。それが、主人公が少年だと「スタンド・バイ・ミー」になり、少女が主人公だと「17歳のカルテ」になってしまうのかも。

4. わたしを離さないで

5. 少年メリケンサック

6. ファム・ファタール
難解な映画を見ると、「これがわからないのは私の頭が悪いの?」と不安を抱くけど、デパルマの映画に限ってはそんなこと1ミクロンも思わない。 しかしこれ、タイトルと主演女優が違えば、それなりにいいものになったんじゃないか。(ミスティークは好きだけど、レベッカ・デモーネイはどうも主役をはる女優には思えない)

7. インキュベージョン
ノーベル賞学者を集めたからって、そんな簡単にワクチン作れるの?とか色々疑問。そういう詰めの甘さは、感染した人たちの気味の悪さの描写で圧倒しちゃえば気にならないはずだと思うんだけど、それもいまいち足りないのよねぇ。「ボディ・スナッチャー」見なおそう。

8. 三人の妻への手紙
不在の語り手によって俯瞰させる、という設定はよくあるわけだけれど、それを陳腐と思わせるか、あざやかと思わせるか、監督の手腕が問われるところ。この作品は後者。3人目の妻の物語がちょっと間延びしちゃってるのがもったいないかも。

9. 陰日向で咲く
文章がうまい小器用な人特有の、「ほら、うまいでしょ」的な匂いがするストーリーだよなぁ・・・と思って観ていたんだけど、案外とよくまとまっていたかも。一番いいのは、モーゼと名乗るホームレスの最大の嘘。あれがぴりりと全体を引き締めている。

10. マイ・ブラザー

11. モールス

12. ブラス!
私は3年間へっぽこブラバンのホルン奏者だっただけだけど、こういうのを観るとやっぱり一応経験者としての胸が躍る。 ストーリー展開は読めるけど、じんわりいい映画 (恋愛がメインテーマにならないのかよかった)。 指揮者役のピート・ポスルスウェイトが素晴らしい。

13. オープン・ユア・アイズ
『バニラスカイ』 はトム・クルーズのぼくちゃん映画としか思わなかったけど (車の衝突直前のシーンはキャメロンのほうがよかった)、これを観るとよくできたSFだったことがわかる。 リメイクしたくなる気持ちもわかる。 それにしても、スペイン語の音の響きって韓国語に似てる。

14. エンドレス・ナイト
どことなく 『アメリカン・サイコ』 にも似てるし、偶然ながら 『バニラスカイ』 とも似ている。ありがちな犯罪オチで終わるのかと思ったら、最後のどんでんかえしが素晴らしい。それは原作 (A・クリスティ) の功績なんだけど、映像化に向いていたのかも。

15. ジュリー&ジュリア
メリル・ストリープのあの声、あの喋り方、あの身のこなし、最高!最近では『食べて、祈って、恋をして』と『あしたのパスタはアルデンテ』も食欲をそそる映画だったけど、これも本当に作って作って食べまくりたくなる。そして私もあんなチャーミングな夫も欲しいよー!

16. 127時間
ほとんど動きのない、というか身動きのとれない物語であるにもかかわらず、躍動感とポップさすら表現しつつ、閉塞感と危機感を痛いほど (文字通り!) 感じさせてくれる。 ダニー・ボイル監督、あざやかな手腕。 ジェームズ・フランコの魅力も余すところなく発揮されている。 彼はジェームズ・ディーンに似すぎているルックスも手伝って、「悩める繊細な若者」 の域から脱け出せないのではないか、と思っていたけれど、杞憂だったみたい。 この先も期待できる役者。

17. ピラニア (2010年のリメイクの)
無駄に豪華すぎるキャスティングが素敵。 『スタンド・バイ・ミー』 のでぶだったジェリー・オコンネルが下卑たえろおやじに(涙)。スティーブ・マックイーンの孫息子が役者で、あんなにかわいいなんて知らなかったー。冒頭、スクーターで登場するのは 「めくばせ」 なんだろうな。
・・・正直、映画やドラマで見るアメリカの高校生・大学生のパーティの様子、っていうやつはいつ見てもムカつくので、早くピラニアの餌食になって欲しくてたまらなかった(笑)。 そういえば 『キャリー』 のオマージュらしきシーンもあったな。


18. 素晴らしき哉、人生!
人生は、小さな点がたくさんつながって糸になり、いつのまにか織物になる。ランダムな点が確実に美しい柄を描く。織っているときは、それが見えなくても。ときには織るのに疲れてしまっても。  階段の手すりの飾りが外れるモチーフが素晴らしい。

19. ブラック・スワン

20. 愛と青春の旅立ち
話には毛ほども感動しないんだけど、子供時代の回想と現在をクロスする冒頭シーンはすごくあざやかで、引き込まれた。 このときのリチャード・ギア、『ロスト』 のジャックに似てる。
そして何より何より、ホレイショ・ケインが可愛すぎるぅぅぅ。 『CSI マイアミ』 のサングラスの下にあるのが、ちょっと不釣り合いなほど穏やかな青い目だってことは知ってたけど、この 『愛と青春の旅立ち』 のホレイショ (←デヴィッド・カルーソだってば) の、あの雨の中に捨てられた子犬の目は何ですか。 何ですかあれは。


21.  アジャストメント
久々に面白いSFを観た気がする。 P・K・ディック原作の映画を 「斬新」 と感じるのはおかしいかもしれないけど、「新しさ」 「あざやかさ」って、時間的な至近さとは違うんだと思う。 ドアを通るという簡単なモチーフで、リアリティのあるスーパーナチュラルは描けるんだ。しかも、少し展開が違えば 『JM』 や 『マトリックス』 になったかもしれない物語を、結局のところ 「めでたしめでたし」 で終わるおとぎばなし (ラブストーリーの) にしちゃってるところがいい (←それが不満だという人も多いと思うけど)。
『運命のボタン』 は、この世界観の表現に完全に失敗したなぁ、と思う。


22. あの頃ペニー・レインと
好きなもの(人)を仕事と生活にすれば、好きなもので傷つき傷つける。この映画は、青春真っ只中じゃなくて、大人になってから、ほろ苦く優しい目で観ることに意味があるんだと思う。

23. アカシア (韓国映画)
ホラーとしては完全に「・・・へたくそ」の部類に入る、特筆すべきところが何にもない映画なんだけど、子役の顔が怖すぎ。韓国のホラーは何気にいつも子役が超こえぇぇぇ。あ、あと主人公の女性が森口博子に似てる。

24. アモーレス・ペロス
それぞれのエピソードに共通する犬と脚(の怪我)というモチーフは、自由へ向けて駈けだしていく象徴であり、手段でもある。そのどちらも思うように動いてはくれないのだけれど。ガエル・ガルシア・ベルナル、かわいいなぁ。

25. ある愛の風景
珍しいことに、これはハリウッド版リメイクの『マイ・ブラザー』のほうが好きかも。繊細な話なのに掘り下げが甘いのが残念。

26. アンジェラの灰
悲しいことに貧困は人を弱く愚かにする。強くなる場合もないわけではないのだけれど、それは本人の生に固執する力と、ある意味での愚かさと、そしてタイミングや運にもよるのだろう。アメリカというものが希望の象徴となることに、少なくともこの映画の中では救われる。

27. いつか眠りにつく前に

28. コンテイジョン
じわじわ広がる感染と暴動への恐怖。職業倫理と自己保身。すごくリアルで、感嘆するより怖くなる、とてもよく出来た映画。本気で「自分だったら」と考えてしまう。キャストも豪華で素晴らしいんだけど、あえて1人推すなら、前歯の欠けた汚い顔を見せるジュード・ロウ。
これと比べると『インキュベージョン』のダメさが際立つ。


29. ヘッドハンター
何となくクリスチャン・スレーターが見たくて。選択間違えた、も少しちゃんとした映画を選ぶべきだった。あの「ハンサムと言い切るには、ちょっと不協和音な感じがする、だけど妙に気になる顔」に、「豹変する実はコワい人」を演じさせたくなる気持ちはわかるけど。

30. カウボーイ&エイリアン
宇宙人ものを現代劇でやると、政府とビジネス、科学と宗教、マスコミとネット社会の話を描かなきゃならなくて面倒だ。西部劇にすればそういう問題なしで済むから、この設定は賢い。勝手な推測だけど、スピルバーグは、SFやるならそういう面倒ナシで、と思ってるんじゃないかな。こんな話でもハリソン・フォードとダニエル・クレイグは本当にカッコよくて、設定の強引さなんかどうでもいいくらい説得力があって素敵。
・・・どうでもいいことだけど、ハリソン・フォードとダニエル・クレイグが登場するカウボーイとエイリアンの映画、と聞いて、「ハリソンとダニエルのどっちがエイリアン役なんだろう」と、観るまでずっと不思議だった(笑)。だけど冒頭のダニエル・クレイグのシーンは、明らかにそのミスリーディングを狙ってるよね。


31. アニー・ホール
こういうのを「自虐的な笑い」と解釈する人もいるけど、本当に自分を笑うのがどれほど高度なことか、これを観るとよくわかる。結論から言えば、大好き、この映画。「私を入れるようなクラブに・・・」の出典はここだったのね。そしてダイアン・キートンがめちゃかわいい。

32. ゴーストライター
自叙伝の執筆プロセスから闇や謎が浮かび上がると期待してたので、少し肩すかしかも。ゴーストライター、という主人公の微妙な立場をあまり活かしきれてないし、彼のライターとしての腕を実感させてもくれない。 ピアース・ブロスナンの元首相を含め、各キャラクターの業の深さをもっと掘り下げてほしかった。でも様式美的な映像はさすがポランスキーで、ラストシーンの「外し方」も絶妙。

33. アトランティスのこころ
悲しい映画が嫌いなわけじゃないけれど、こういう悲しさは受け止めきれなくて切ない。 アンソニー・ホプキンス、さすが名演技で文句はないんだけど、どうしてもタイプキャストになっちゃうのは残念。

34. アパートの鍵貸します
白黒映画で、しかもラブコメとして描かれる「下品」さは、現代のドギツイ手法と比べれば微笑ましい限りだけど(orだからこそ)結構ぐっさり来るなぁ、と。私にとっては最初から老齢の俳優だったS・マクレーンとJ・レモンがこんなにキュートだなんて、素敵な発見。

35. アメリア 永遠の翼
おそらく意図的に淡々と抑えめの演出にしたのは、多少物足りないけど、失敗ではないと思う。リチャード・ギアはいいけど、ユアン・マクレガーは魅力を発揮できてなくて、もったいない。そして今回私が気づいた衝撃の発見を、ためらいながらも言ってしまいたいのですが、ショートヘアのヒラリー・スワンク、ウィリアム・デフォーにそっくり。

36. アルカトラズからの脱出
結果がわかっていてもきちっとはらはらさせてくれる作品。そしてイーストウッドのガタイが相当カッコいい。だけど、脱獄ものの映画って、どうしても似通ってきちゃうよね。舞台に変化をつけられないから仕方ないと思うんだけど。

37. イングリッシュ・ペイシェント
原作を読んだのは学生のときだけど、アイデンティティをめぐる業や、異形の者たちの存在感は、映画ではほとんど表現してないのね。砂漠のラブストーリーとしては確かに美しい。R・ファインズ、大人になりきれない男を好演。そしてデフォーがめちゃ精悍。

38. ザ・インタープリター
C・キーナーはカッコよかったし、N・キッドマンが本当に美しく撮られているけれど、その他の人物の区別と背景が飲み込めないまま淡々と終わってしまった。S・ペンのエピソードは明らかに浮いている。あと、通訳という仕事をもっと本筋に絡めて欲しかったなぁ。

39. 美しい人
「泣く手前」の女が、泣こうかどうしようか逡巡しているときの不安定な様子と、泣きだしてからの「とめられなさ」を描くとき、ガルシア監督は本当に素晴らしい。そしてこの邦題は傑作だ。心を見せることは美しい。たとえそれが自分ではどうしようもないものであっても。

40. ウルフマン
これは、デルトロを野獣にしたかっただけだよね(笑)。でも、「野獣みたいなセクシーな男」と「野獣に変身した男」はちがうのよ・・・。

41. 運命の逆転
若い頃から更年期まで違和感なく演じちゃうグレン・クローズ、すごい。老いても肌がきれいすぎるけど。実は彼女が身を犠牲にして夫に復讐した、っていう真相じゃないかと思ったんだけど、いかんせんこれ実話だから、そんなにドラマチックにもりあげるわけにいかないよね。

42. エリザベス
ええと、よくわかんなかった。←話が悪いんじゃなくて、私が人物関係を把握しそこなったから。ケイト・ブランシェットは女王顔にあうなぁ、と、それくらい。

43. エレジー
愛を恐れることは仕方がない、だけど、愛を恐れていることを隠そうとする、だまそうとするから、主人公は最後まで孤独から抜け出せないのだろう。ペネロペ・クルスが本当に本当に美しい。

44. ウィンターズ・ボーン
抑えて煽らない演出が素晴らしい。貧しさに鈍した登場人物たちが一様に醜く歪んだ表情をする中で、主人公は仏頂面をすることで心を守っている。それだけに、ラストで主人公の顔に射すほのかな晴れ間と、伯父が浮かべるためらいの表情が、希望と不安の両方を抱かせる。

45. アウェイク
心臓手術の最中になぜか意識が冴えていて、実は周囲が自分を殺そうとしてるのがわかって…という展開は、親知らずの麻酔手術で失神した経験のある私としては超こえぇぇぇ。映画のほうは、かなり早い段階で犯人をばらしちゃってつまらなかった。もっと引っ張ればいいのに。

46. 黄金狂時代
おときばなしなのに、それぞれのキャラクターがステレオタイプと感じさせないってすごい。

47. 狼たちの午後
若い頃のパチーノは本当にセクシー。銀行内を走り回ったり、観衆をアジったりする姿が最高で、しかも基本的に滑稽であるというところが120%にイイ。彼はいつ頃「声変わり」したんだろう。『ゴッドファーザー』1&2ではまだで、3では例のしゃがれ声だったと思うんだけど。

48. おろち
楳図かずおの、グロさとお耽美が共存する世界がうまく出ていると思う。木村佳乃がすごくきれい。15年前『ブラザーズ』の不思議ちゃん役で初めて彼女を見た頃は、こんないい女優さんになるなんて思わなかった・・・ていうか、あの役柄、相当に不本意だったんじゃないかなぁ。

49. 男が女を愛する時
アルコールへの執着の裏にある寂しさ。程度の差こそあれ、多少は私も知っているから。

50. 俺たちは天使じゃない
リメイクのほう。ショーン・ペン、ちょーかわいい(感想それだけ)
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by yumi_in_the_rye | 2012-12-31 22:45 | 観た映画 | Comments(2)
Commented by イシ at 2013-01-20 18:57 x
はじめまして。
アパートの鍵貸します  で、そんな感想を抱かれるのですね・・・。狼達の午後と 合わせると、かなり乾いてるような・・・、個人的に心配、失礼。橋本治 「虹のヲルゴヲル」読んでください。枚数に意味があるかどうかも ちょっと。でも期待してます。
Commented by yumi_in_the_rye at 2013-01-20 20:37
こんにちは、コメントありがとうございます。すみません、私の頭が悪いみたいで、何を心配&期待してくださってるのかわからないのですが(笑)。ご紹介くださった本は心にとめておきます。
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